店舗のデジタル化が進む中、最新技術である電子棚札に注目する企業は多いです。
効率的な店舗運営や価格表示の自動化に興味があるものの、一方で導入費用がどれほどかかるのか不安に感じる方も多いでしょう。
そこで本記事では、電子棚札の導入から運用までにかかる費用について詳しく解説し、導入費用をおさえるためのポイントもお伝えします。
これからの時代に欠かせない電子棚札という技術を、賢く導入するためのガイドとしてぜひ参考にしてください。
目次
電子棚札は通常の紙の値札と比較して高価です。
メーカーやサイズによって価格にバラツキはありますが、相場としては1個あたり1,000円〜9,000円と考えてよいでしょう。
値段に大きく影響しているのはサイズです。
サイズと参考価格については下記の表の通りです。
サイズ | 参考価格 | 利用場面 |
16インチ | 1,000円~2,000円 | 小物商品の陳列に適したサイズです。 |
2.6インチ | ||
4.2インチ | 2,000円~3,000円 | 家電量販店等での高額商品の表示などに使用されます。 |
7.5インチ | ~9,000円 | POPなどとして使用され、商品画像や説明文の表示ができます。 |
詳しくは後述しますが、費用的に購入が難しい場合はレンタルするという手もあります。
電子棚札を導入したいと考える場合、棚札以外にもさまざまな費用がかかります。
一般的には主に次のような項目です。
これらの費用は、電子棚札を導入する際の初期投資となりますが、効率的な在庫管理や価格変更の簡素化など、多くのメリットを享受できます。
長期的にはコスト削減や業務効率化につながるため、トータルでの経済効果を考慮することが重要です。
また上記は導入時に電子棚札を購入した場合です。
サブスクリプションサービスなどを利用すれば、費用のかからない項目もあります。
まずは何より電子棚札自体の購入費用です。
電子棚札はバッテリー寿命が長く、省電力で動作しますが、初期費用として一定の予算が必要です。
1つあたりの費用についてはすでに解説した通りですが、購入する場合は1,000円〜9,000円程度でしょう。
扱う商品数によって、その分購入する必要があります。
10個セットなどまとめて買うと割引してもらえるメーカーなどもあります。
PDA(Personal Digital Assistant)端末は、店舗側で電子棚札の設定や管理を行うための電子端末です。
PADを使うことで電子棚札と商品の連携ができます。
電子棚札と紐づける商品が少ない場合は、PADを購入せずに手動で紐づけるという選択肢もありますが、基本的には導入時にそろえることが多いです。
メーカーによって価格はさまざまですが、1台の目安は5万円〜6万円ほどでしょう。
電子棚札が無線通信でデータを受け取るために必要な無線アクセスポイントの費用です。
アクセスポイントはWi-FiやBluetoothをとばす機器であり、業務用のルーターといったイメージです。
店舗内が広い場合は、店舗全体に安定した通信環境を提供するため、複数のアクセスポイントを設置する必要があります。
目安としては1つのアクセスポイントで半径20m〜30mほどをカバーできると考えてよいでしょう。
アクセスポイントの費用は機器だけで1台2万円〜5万円が目安になります。
電子棚札の管理とデータ処理を行うためのサーバーを構築する費用です。
電子棚札の導入にあたっては、基本的にはPOSシステムや基幹システムが電子棚札と紐づいていなければなりません。
自社内に独自にサーバーを構築していく場合、サーバーとなる機器を用意する必要があり、数十万円の費用がかかることになります。
クラウドベースのサーバーを利用する場合も、月額費用がかかります。
電子棚札の設置やネットワークインフラの整備にかかる工事費用です。
棚札の取り付けやアクセスポイントの設置などは少々専門的な作業が必要になるため、業者に委託する場合は費用が発生します。
費用については、導入する電子棚札やアクセスポイントの数、依頼する業者によって変動するため、見積もりをとるまでは把握が難しいです。
システム全体の初期設定などにかかる費用で、業者に依頼した場合に発生します。
上述したように、電子棚札を導入するにはアクセスポイントを経由して、基幹システムやPOSシステムが電子棚札を紐づいた状態にするケースが多いです。
また電子棚札は電波干渉によって、思ったように動作しないことがあるため、電波のチェックも必要です。
電子棚札の動作を確実にするためには、こういったソフトウェアやインターネット、ハードウェアの設定を行う必要があります。
とくに、大規模な店舗では設定する工数が多くなるため、設定費用が高くなることもあり、見積もりをとらなければ価格の把握は難しいです。
電子棚札はある程度の導入コストがかかることを解説してきましたが、導入してから運用していくにあたっても一定の費用がかかります。
どういった名目で運用コストがかかるか解説していきます。
自社内でサーバーを構築していない場合は、サーバーを借りることになるため、サーバーの月額使用料が発生します。
扱うデータ量や、依頼する業者によって費用にバラツキはありますが、2万円〜3万円がひとつの目安になるでしょう。
また依頼する業者によってはライセンス料が必要になることもあります。
定期的な点検や、トラブル時の迅速な対応を業者に依頼したい場合は保守費用もかかります。
依頼する業者やサービス内容によって費用は変わりますが、月額3万円〜4万円が相場となっています。
関連記事:電子棚札とは?導入のメリットや仕組みなどをまとめて紹介
電子棚札の利便性から導入を検討してみても、費用が予想よりも高額になることから導入を見合わせてきた小売店は少なくありません。
「費用をおさえた導入方法はないのか」と多くの企業が模索しています。
ここでは、電子棚札の導入費用をおさえるポイントについて解説します。
ポイントは次の3つです。
それぞれについて解説していきます。
価格変動しやすい商品に絞って、部分的に導入を図ることで費用をおさえられます。
いきなりすべての商品の値札を電子棚札に置き換えると、商品の数だけ電子棚札をそろえる必要があり、扱う商品数が多い店舗は莫大な費用となってしまいます。
そこで値段が変わりやすい商品のみ電子棚札に置き換え、あまり値段が変わらない商品については従来通りの紙の値札を使用することで、電子棚札のメリットを最大限活かしながらコストをおさえた導入が可能です。
電子棚札は値段の変更が端末からすぐに行えるため、価格変動が激しい商品ほど費用対効果は高いでしょう。
効果を確認しながら、電子棚札に置き換える商品を徐々に増やしていくことで、導入時の負担を軽減できます。
電子棚札の設置や、アクセスポイントの設置からシステムの設定までを自社内で行うことで、工事費用や設置費用をおさえられます。
値札の付け替えや、インターネットインフラの整備は必ずしも業者に依頼する必要はありません。
値札の付け替え作業の時間を確保できたり、情報システム系に強い人材がいたりすれば、自社内で設置をすすめていけます。
また一般的な電子棚札はPOSシステム等が必要ですが、POSシステムとの連携不要でも動作するモデルにすることで、設定そのものの工程を削減できます。
ただし商品数が多い場合や、設定に自信がない場合は従業員への負担が大きくなるため、業者に依頼をしてもよいでしょう。
電子棚札は購入する以外にもレンタルするという選択肢があります。
レンタルは購入するより大幅に導入コストを削減できます。
とくに全面導入ではなくまずは一部で導入して費用対効果を確認したいといった場合は、レンタルにしておくことでリスク回避にもつながるでしょう。
業者によっては無料のトライアル期間を設けているところもあり、本格的に導入すべきかどうか判断が難しい場合はこういったサービスを利用するのも手です。
もし電子棚札が不要になった際も、回収を依頼するだけなので撤去も容易に行えます。
tagELでは初期費用不要のサブスクプランをご用意しております。初期費用をかけずに電子棚札を導入したい!という方は是非一度ご相談ください。
電子棚札の導入にあたってのコスト削減の方法について解説してきましたが、最後にかんたんに電子棚札のメリット・デメリットをまとめます。
電子棚札を導入するメリットはさまざまありますが、大きくは次の2つです。
どちらも営利企業にとって欠かせない点でしょう。
電子棚札にすることで商品の価格や情報を瞬時に一括して変更できます。
紙の値札であれば、価格が変更したらそれを印刷したり切って貼ったりなどの作業が必要ですが、電子棚札の場合は一連の作業をカットでき、従業員の時間をコア業務にまわせます。
またお客さんにとっても、最新の情報をリアルタイムに受け取れるので満足度も向上するでしょう。
そして電子棚札の導入は人の手作業を削減することで、ヒューマンエラー防止にもつながります。
値段変更を忘れたり、値札と商品の価格が異なるといったミスがなくなるため、お客様からも店舗が信頼されやすくなりますね。
電子棚札のモデルによっては、時間になったら表示を切り替えられるものもあります。
タイムセールなど時間によって商品価格が変わる場合は、こういったモデルを導入しておくことで、より業務効率化&ミス削減につながります。
電子棚札を導入する大きなデメリットは主に次の2つです。
導入コストについてはここまで解説してきたように、費用をおさえるポイントがいくつかあり、対応策としてはスモールステップでレンタルからはじめてみる方法をおすすめしています。
2つ目のデメリットですが、紙と比較して電子ペーパーは表現できる色や形など幅が狭いです。
しかしそれは電子棚札のメーカーや種類によって異なるため、表現したい色や形がある程度決まっていれば、それに対応したモデルをそろえることで対応できます。
たとえば、tagELの電子棚札であれば、自由度の高い表示設定が可能で、イラスト・メッセージ等、20以上のテンプレートを標準で用意しています。
今回は、今後小売業界で活躍していく電子棚札について、導入にあたっての費用について解説してきました。
電子棚札の導入を検討する際の導入コストが気になる際は、ぜひtagELにご相談ください。
tagELは、電子棚札のサブスクリプションサービスを提供しており、月9,800円〜(親機費・本体費含む)ご利用いただけるので初期費用をおさえた導入が可能です。
30日間の無料トライアル期間があるため、はじめて電子棚札を導入される場合も費用対効果をしっかりと確かめてから導入するか決められるので安心ですよ。
初期費用不要で、本体はサイズにかかわらず10個まで無償提供させていただいております。
もちろん、1個からの導入でも気軽にご利用いただけます。
tagELの電子ペーパーはPOSシステム等と連携させなくても動作させられるため、設定も簡単です。
基幹システムとの連携なしに、管理画面から棚札情報を書き換えができますよ。
また指定時間に表示切り替えができるなど、機能面も優れたものをそろえております。
ぜひご検討ください。
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